イベントレポート
2019年12月、クラウドリアルティでの投資の魅力について紹介する対談イベントを開催しました。登壇したのは、クラウドリアルティ代表・鬼頭武嗣と、これまでほとんどのプロジェクトにご出資いただいている個人投資家・Kさん。今回は、Kさん流のクラウドリアルティの楽しみ方や、参加者から寄せられた質問への回答など、イベントの様子をレポートします。
鬼頭武嗣(以下、鬼頭)今回は、クラウドリアルティの出資者との対談ということで、個人投資家のKさんをお招きしています。Kさんはクラウドリアルティに初期から興味を持ってくださっていまして、ほとんどのプロジェクトに出資いただいています。Kさんの体験談など、色々なお話を伺えたらと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。
Kさん自己紹介がてら、投資経験やクラウドリアルティとの出合いについてお話したいと思います。私は家族の影響もあり、2000年初頭に投資に興味を持ち始めました。現在のように金融商品をインターネットで買うことができず、対面販売が主流だった時代です。手数料も高かった。
そんな時代に、何か面白い商品が出てこないかなと探していたところ、2006年頃にFXが出てきて「これは革命的な商品だ」と思ってハマりました。手数料がほぼ0円、小口で買えるというのが魅力的だったんです。そうした変化の中、2010年頃に不動産に関する商品が出てきた。
鬼頭不動産担保ローンを扱うソーシャルレンディングですね。
Kさんはい、これも面白いと感じました。大学では土木系の学科で学んでいたこともあり、不動産が好きでしたし。
ソーシャルレンディングを始めたのですが、やってみたら貸付先が分からず不安を覚えました。当時はソーシャルレンディングでは、貸付先が公開できなかったんですよね。*1
*1 2019年、金融庁はソーシャルレンディングに関し、投資者への情報開示の拡充を図るため貸付先の情報開示が可能となる解釈を公表。それ以前は貸付先に関する情報開示は制限されていた。
その後、2016年頃に不動産証券化を扱うクラウドリアルティを知りました。鬼頭さんは建築出身、私は土木出身ということで話が合うかなと思い、今日のようなイベントに遊びに行ってみたんです。そこで事業概要を聞き「これは面白そうだ!」と思って、2017年5月に募集が始まった京町家1号に出資して、今に至ります。
Kさんクラウドリアルティでの投資には、人それぞれいろんな楽しみ方がありますが、私の場合は土木系の観点から案件を見ています。今回は、そんな私の楽しみ方についてご紹介します。
クラウドリアルティのサイトにはGoogleマップが掲載されており、ストリートビューが見られるのですが、現場の状態がわかるのがもう楽しくて楽しくて。
鬼頭ウェブサイトを見たことのない方もいらっしゃるかと思いますので少し補足しますと、クラウドリアルティにはいろんな資金調達のプロジェクトがありまして、ウェブサイトには各プロジェクトの起案者や物件についての情報を掲載しています。
Kさん私はまず物件情報を確認します。この京町家1号は、京町家を一棟貸しの宿泊施設にリノベーションするというプロジェクトなんですが、物件の位置を示す円が大きいんですよね。だから、クラウドリアルティのサイトに掲載されている外観写真とストリートビューの写真を見比べて、詳細な場所を探し当てて周辺の様子を確認したり……。
参加者募集段階で物件のピンポイントの住所は分からないのでしょうか。
鬼頭現在の募集画面では、「何丁目」程度にぼかしています。当初はあまりピンポイントだと地域の方に迷惑がかかるのではという配慮がありまして。ただ、これまで目立ったトラブルもありませんでしたし、知りたいという声が大きければピンポイントで住所を出すことも検討していきたいと思います。
参加者ストリートビューを見ることで、Kさんの投資への影響はありましたか。
Kさん今のところ募集のあったプロジェクトは、どれもストリートビューで見た限り「いいな」と思う案件ばかりで、ストリートビューを見て投資をやめたというプロジェクトはありません。どちらかというと、自分の物件への気持ちを高めるために使っています。
Kさん近場の場合は、ストリートビューを見た後、実際に見に行くこともあります。これは、代々木上原にシェアハウス併設の保育園をつくる「渋谷区上原シェア保育園」プロジェクトの現場の写真です。
Kさん実は、見に行く前にすでに出資していたのですが、いい土地だと思ったので見に行った後に追加で出資しました。工事中にも様子を見に行ったんですが、通うことで徐々に出来上がっていく過程も見られますし、自分が一部を担った建物が無事完成して運営にこぎつけるというのは喜びがあります。
鬼頭京町家もご宿泊されたと伺いました。
Kさん京町家はさすがに遠くて募集期間中には見に行けませんでしたが、起案者がどんな人たちなのか気になって、夏休みの家族旅行で京都に行きました。
出資した京町家1号、2号はまだ工事中だったので、起案者が運営している別の京町家をリノベーションした物件に泊まったのがこの写真です。
鬼頭実際に泊まってみて、どうでしたか。
Kさん受付が宿泊施設とは別の場所なんですが、JR京都駅から少し距離があって。荷物を持って移動するのはしんどいなと思ったので、正直にお伝えしました。そうしたら、1年後には受付が京都駅前になっていて。自分の意見が反映されたのかなとうれしくなりました。
クラウドリアルティでの投資の面白さって、お金というリターンだけでなく、このように起案者に直接感想や意見を伝えられる「オーナー体験」ができるところにもあると思っています。
鬼頭そうですね。出資者の中にはKさんのような方も多くいて、コミュニケーションを取ると熱心にサポートしてくださるんです。生の声を運営に生かしていくことは非常に重要ですし、起案者には出資者のフィードバックを生かして、双方にとって満足度の高いプロジェクトにしていってもらえればと思っています。
Kさん稼働中の京町家については、Booking.comやAirbnbで宿泊状況を見ることができるので、オーナーの気分になって「今月はどうかな」とチェックして楽しんでいます。
やはり季節変動があって、3月は25日以上予約が入っていて、しかも1泊5万円の日もありました。そういうデータを見ながら毎月の売り上げを考えたり、「渋谷区上原シェア保育園」はホームページやブログを見て、ちゃんと運営ができているのかチェックしたりしています。
鬼頭こうした楽しみ方は想定していなかったので、話を伺っていてうれしかったです。ここまで自分ごとと捉えてくれている出資者がいるんだと。
Kさん本当はどのプロジェクトにも満額投資したいんですよ、何十億円も持っていたら。でも、多くの人はそれができないから、代替としてクラウドリアルティのサービスがあるんだと思っています。
鬼頭みんなで不動産を持って、ちょっとずつ関わっていけるサービスですね。
Kさんみんなで持っているという感じがいいですよね。金額の大小で楽しみ方やうれしさは変わりません。ぜひ、小口でどんどんやってもらいたいなと思います。たとえ3年間で出資したプロジェクトの運用が終わったとしても、私は一度出資した物件のことをずっと見ていくだろうなと思っています。
鬼頭ありがとうございます。
Kさんいろいろお話しましたが最後に、出資者として気になっていることを質問します。クラウドリアルティはプラットフォームというスタンスですが、不動産だけでなく「将来、こんなものも証券化していきたい」と考えているものはありますか。
鬼頭我々は「価値交換のプラットフォーム」というビジョンを掲げています。皆さんが価値があると思っているものだったら、何でもできると考えています。
Kさん何でもですか! どんどんそういう社会になっていけば、さらに投資が面白くなっていきますね。期待しています。
鬼頭期待に応えたいと思います。本日は本当にありがとうございました。
クラウドリアルティでは、資金調達を行う起案者や、出資をした投資家らを招き生の声が聞けるイベントを開催しています。その他のイベントの様子は、以下の記事からご確認いただけます。
「空き家活用は新しいビジネスとなるか?」ADDress×クラウドリアルティイベントレポート
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