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秦創平

不動産投資用の物件探しは投資目的の設定からすべきワケ

不動産投資で狙うのはインカムゲイン?キャピタルゲイン?

アパート一棟やマンションの一室を買い、入居者からの賃料などで利益を得る「不動産投資」は、サラリーマンなどの副収入の手段として根強い人気があります。

今回は、不動産投資を始めるにあたって最初に考えるべきことや物件の探し方などについて、不動産会社勤務経験のあるライター・秦創平さんにご解説いただきました。

最初に投資目的を設定する

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不動産投資というと、真っ先にイメージするのは「家賃収入」。しかし、不動産投資で実現できることは、家賃収入だけではありません。

まずは、不動産投資によって何を実現したいのかという「投資目的」を明確化することが重要です。

投資目的が定まっていないと、物件選択の優先順位も決まらない

投資用不動産にはさまざまな要素があります。例えば、立地・家賃相場・広さ・間取り・設備などです。投資目的が変われば入居してほしいターゲットとする人物像も変わります。そして、ターゲットにしたい入居者によって、優先すべき要素も変わってくるものです。

つまり、投資目的が定まっていないと、どのような優先順位に基づいて物件を選べばいいのかわからない状態になってしまいます。物件の情報を見るだけで、結果的に投資に踏み切れないことになってしまいかねません。

良い物件は投資目的によって違う

「良い物件」とは「投資によって何を実現したいのか」という目的によって変わります。不動産投資の目的には、大きく分けて3つのポイントがあります。

➀家賃収入

継続的な家賃収入は、「インカムゲイン」と呼ばれます。

継続的で効率のよい家賃収入を狙っていくのなら、空室期間を短くすることが第一優先です。

つまり、家賃収入を投資目的とするならば、部屋を借りる人にとって「そこに住み続けたい」と思える物件を選ぶことが重要になります。部屋を借りる人の多くは、若手のサラリーマンなど会社勤めをする人です。

この場合は、例えば多少狭い物件でも、駅から近いなど利便性の高さが優先順位として高くなります。利便性の高さを重視するならば、駅からの距離だけではなく、最寄駅から都心部へのアクセスも要確認です。オフィス街へ乗り換えなしでいける駅の近くに建っている物件などがよいでしょう。

②不動産の値上がり益

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不動産の値上がり益は「キャピタルゲイン」とも呼ばれます。

不動産の値上がり益を狙うということは、家賃収入を狙う投資よりも、物件の保有期間が短いと思っておくとよいでしょう。

値上がり益を狙うのならば、数年後には不動産が値上がりしている見込みのエリアを見極めることが重要になります。不動産が値上がりを見込めるエリアとは、例えば新駅の建設予定地周辺や、駅前再開発が予定されているエリアなどです。

不動産は、利便性が高い方が転売しやすいです。しかし、不動産の値上がり益を狙うのならば、都市開発計画などがあるかどうかといったポイントも利便性と同じくらい重要になります。

③税金対策

税金対策の場合は、見るべきポイントが家賃収入や値上がり益などとは少し異なります。不動産運用でかかった経費は確定申告で経費計上できます。また、不動産の減価償却によっても税金対策は可能です。

築年数がある程度経過している物件の方が、大きい減価償却の効果を期待できます。税金対策については、税理士や不動産業者によく相談してみるほうがよいでしょう。

投資目的に基づく出口戦略を立てておく

不動産運用を終えて最終的に物件を売却することを、「投資の出口を取る」などといいます。物件売却する計画のことを「出口戦略」と呼ぶことも多いです。

どの程度の期間物件を保有するのか、最適な物件売却時期がいつなのかといったポイントについては、何を投資目的とするかによって違うものです。最初に投資目的を定めたら、その次は、目的に基づいた出口戦略を立てるようにしましょう。

物件探しの前に準備すること

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投資目的を定めたら、物件探しに着手します。しかし、できる限り損をしないようにするためには、投資目的を定めるほかにも準備しておくことがあります。

不動産投資の知識を仕入れておく

まずは、不動産投資の本や不動産経営している人のブログなどを読んで、不動産投資の知識をある程度仕入れておきましょう。

投資目的を定めたとしても最低限の知識がないと、不動産業者などの言いなりになってしまうかもしれません。結果的に「なんとなく」で投資してしまうことも考えられます。

入居者ターゲットに合わせた立地を考える

不動産業者に相談するとしても、「場所はどこでもいいから利回りが高い物件」などの探し方では、物件を絞り込みにくくなってしまうでしょう。投資目的が決まったら、入居者のターゲットもある程度決まってきます。

ターゲットに合わせた立地を考えたうえで、できる限り具体的な要望を不動産業者に伝える方が、物件探しがスムーズになります。

物件の探し方

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投資物件の探し方は複数あります。投資初心者ならば、できる限り多くの物件情報に触れるほうが望ましいです。

ただし、物件探しの軸を持たないまま闇雲に物件情報に触れるのは避けましょう。軸を持たないままで情報に触れすぎると、どれがよい物件なのかわからなくなってしまうからです。

インターネットで情報収集

投資用不動産の情報を扱っているサイトはたくさんあります。全部見ようとすると大変なので、ある程度サイトを絞って定期的に情報収集するとよいでしょう。情報収集において、特に参考になるサイトをご紹介します。

物件情報数が最も多いサイトで、投資用不動産のサイトとしては最大手です。

実際に不動産投資をしている人のブログなどが充実しています。

満室稼働中の物件や利回りの高い物件などの情報を探しやすいです。

不動産会社を訪問する

投資用不動産を扱っている不動産会社を訪問して、物件を紹介してもらうのも一つの方法です。前述したように、不動産会社に物件を紹介してもらうときには、希望する物件について、できるだけ具体的に要望を伝えるようにしましょう。

紙媒体をチェックする

新聞や雑誌など、紙媒体の広告に物件情報が掲載されていることもあります。特に、新聞には競売物件の情報が載ることもあります。競売物件は相場よりも安く買える可能性が高いです。

ただし、競売となるからにはそれなりの理由がある物件が多いので、入札するのならば下調べは入念にしておく方がよいでしょう。

紹介を受ける

不動産投資セミナーなどで知り合った人を通じて物件を紹介してもらうという方法もあります。意外な掘り出し物の物件が見つかることもあるので、セミナーなどに参加した場合には、他の参加者と積極的に交流するようにしましょう。

物件探しの注意点

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最後に、投資物件を探すうえで気をつけたい注意点について解説します。

投資目的に集中する

すでにお伝えしましたが、投資目的が定まっていないと、なかなか物件を決めることができず結局投資をせずに終わってしまうこともあります。実現したいことの優先順位を決めて、投資目的に集中することが何よりも重要です。

利回りだけで物件を判断しない

投資目的がどんなものであれ、いずれ最後に売却することを考えるのならば、立地条件は特に重要なポイントになります。立地がよくない物件は、投資用としても居住用としても売れにくいです。

投資とは、元手となるお金を運用して増やしていくことなので、利回りに目が行きやすくなります。しかし、利回りだけで物件を判断すると、結果的に失敗してしまうことも多いので注意しましょう。

不動産業者もしっかり選ぶ

賃貸管理がうまくいかなければ、継続的な利益の獲得も最終的な売却もうまくいきません。上手に賃貸管理をするためには、賃貸管理を任せる不動産業者をしっかり選ぶことが重要です。

賃貸管理会社の役割は主に以下の通りです。

  • 入居者の募集
  • 賃貸借契約書の作成および入居者に対する重要事項説明
  • 家賃の集金
  • 設備の故障などを含む入居者対応

賃貸管理会社を利用せず自己管理で不動産運用するには、これらを全て自分で対応する必要があります。故障対応などには、専門知識のほかに業者とのつながりも重要です。

また、専門知識やつながりのほかにも、賃貸管理に充当する時間を要します。自己管理はハードルが高いため、賃貸管理会社を利用するのが一般的です。

不動産投資は物件を購入して終わりではなく、購入後に運用し始めたところがスタートといってもよいでしょう。「マンションは管理を買え」といわれることがありますが、投資用不動産においても管理はとても重要です。

まとめ

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不動産投資を始めるには、まず投資目的を決めることが何よりも重要です。また、情報収集をする前にどのエリアの物件を検討するかについても考えておきましょう。

情報収集の仕方は様々ですが、投資目的に基づいて物件を選ぶことが不動産投資を成功させる近道となります。ぜひ、この記事を参考に検討してみてください。

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Profile

フリーライター
秦創平

国内不動産会社に10年、海外不動産投資会社に2年勤務経験アリ。現在は不動産関連の記事を中心に執筆するフリーライターとして活動中。


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