転換社債型新株予約権付社債
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「転換社債型新株予約権付社債」は、一般的には「転換社債」や「CB(Convertible Bondの略称)」と呼ばれている債券のことです。
「株式に転換できる社債」であり、株と債券の2つの側面を持っています。
1.債券としての側面
あらかじめ満期の期日と一定期間ごとに受け取ることができる利息が決まっており、発行体が倒産しない限り額面金額で戻ってきます。利息が付く場合もありますが、利息の利率は普通社債より低い傾向にあり、最近では利息のないものもあります。
2.株式としての側面
債券発行時に決められた株価で、株式に変えることができます。つまり株価が上がれば株に転換して、株価の値上がり益を狙えます。メリットは、株価が大きく下落する局面で値下がりが小幅にとどまる傾向があることです。
リスクは、主に途中売却と発行体の倒産です。債券の価格は、転換する株価の変動や金利変動、信用力などにより、満期までに上下します。途中売却の際は、債券の価格により損失が出る場合があります。
取引方法は、証券会社を通して行います。新規発行時に購入する方法か、市場に上場しているものを購入する方法です。市場で売買する場合は、通常手数料がかかり、額面金額は発行体により異なりますが、100万円が一般的です。
発行する企業のメリットとしては、普通社債での資金調達よりコストを抑えることできることと、投資家が株に転換した場合は、償還金の支払いをしなくて済むことです。
世界のCB市場は、約半数をアメリカが占めており、日本は1割ほどのシェアです。CBを中心に運用している投資信託もあります。