商業地域
ショウギョウチイキ
商業地域とは、「都市計画法」という法律に基づいて作成された、都市計画の中で指定される用途地域の1つです。都市計画法第9条10号で「主として商業その他の業務の利便を増進するため定める地域」とされています。
※引用:都市計画法第九条
商業地域は、明確に商業に関する利便性を重視した用途地域です。危険物を扱うまたは環境を悪化させる可能性が高い工場などを除き、ほぼ全ての建物を建てられます。商業地域で建てられる主な建物は以下の通りです。
◯住居・共同住宅・寄宿舎・下宿
◯兼用住宅で非住宅部分の床面積が、50㎡以下かつ建物全体の延べ床面積の2分の1未満にとどまるもの
◯店舗・事務所等(面積や階高などの制限はなし)
◯ホテル・旅館
◯遊戯施設・風俗施設
◯小・中・高等学校や大学など
◯図書館等の公共施設
◯神社・寺院・教会等
◯病院
◯公衆浴場・診療所・保育所等
◯老人ホームなど
◯工場や倉庫等(工場については危険性や環境悪化の可能性が非常に少ないものに限定)
※参照:東京都都市整備局
※建設できる建物の詳細については、各自治体のホームページ等をご参照ください
第二種住居地域に関する建ぺい率などの制限は以下のとおりです。
項目 | 制限内容 |
---|---|
建ぺい率 | 80%が上限 ※防火地域内の耐火建築物については制限なし。 |
容積率 | 200%〜1300%のいずれか(各自治体が100%単位で決定) ※別途前面道路の幅に基づく制限があります。 |
住居地域や住居専用地域などと比較すると、条件によっては建ぺい率の制限を受けないことや、容積率が非常に高いことなどが特徴です。商業地域の多くは鉄道の駅周辺などに設定されています。
なお、商業の利便性を優先する地域と定められている一方で、学校なども建てることが可能です。東京都内などの都心では、ターミナル駅の至近に学校が建っていることもあります。
買物や通勤などの利便性は一般的に最も高い用途地域なので、投資用に賃貸住宅を探すときなどは、商業地域に絞って探すのも有効な方法です。利便性が高い地域には、不動産が値崩れしにくいという特徴があります。