私募投資信託
シボトウシシンタク
私募投資信託は、投資をする投資家が限定されている投資信託のことを言います。投資家が2名以上50人未満の場合の「少人数私募投信」と、省令で定められた適格機関投資家向けの「プロ私募投信」があります。
そもそも投資信託は、広く投資家を募集する「公募投資信託」と「私募投資信託」の2つに分けられます。公募投資信託に比べ、解約の頻度が低いため、運用側にとっては資産規模が安定し、リスクを取った運用も可能です。
投資家が限定的なため、目論見書や運用報告書の作成や交付は義務付けられておらず、法的な手続きに対して手間やコストを抑えることができます。ただし手数料は、信託報酬を高く設定していたり、成功報酬などが別途かかったりすることもあるので、実際のコストを確認する必要があります。
日本では1998年の証券投資信託法の改正により、導入が可能になりました。実際に解禁された1999年にはファンド数が96本、純資産が約1兆5,000億円でしたが、2019年にはファンド数6,794本、純資産が約98兆円の規模に成長しています。
最近ではゼロ金利政策の影響で、地方銀行などの金融機関の運用が増えています。また少人数私募に関しては、プロの投資家か超富裕層向けの販売がほとんどです。
プライベートエクイティファンドやヘッジファンドといった、オルタナティブインベストメントにも私募投資信託が活用されることがあります。