準工業地域
ジュンコウギョウチイキ
準工業地域とは、「都市計画法」という法律に基づいて作成された、都市計画の中で指定される用途地域の1つです。都市計画法第9条11号で「主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を増進するため定める地域」とされています。
※引用:都市計画法第九条
準工業地域では、一部工場に関して制限があるものの、ほとんどの種類の建物を建てられます。建設が制限されているのは以下のような工場です。
・危険性が大きいまたは著しく環境を悪化させる恐れがある工場
・火薬、石油類、ガスなど危険物を大量に扱う工場
店舗や事務所なども広さに制限なく建設できます。麻雀・パチンコ・キャバレーなどの遊興施設も同様です。
※参照:東京都都市整備局
※建設できる建物の詳細については、各自治体のホームページ等をご参照ください。
準工業地域に関する建ぺい率などの制限は以下のとおりです。
項目 | 制限内容 |
---|---|
建ぺい率 | 50%・60%・80%のいずれか |
容積率 | 100%・150%・200%・300%・400%・500%のいずれか |
準工業地域では、住居地域や住居専用地域と比較すると、建ぺい率が大きく設定されています。比較的大きな建物を建てることが可能です。
「準工業地域」と聞くと、工場が稼働する音がしたり運搬用のトラックが行き交ったりなど、あまりよい印象を持たない人も多いかもしれません。
しかし、準工業地域は、見方によっては利便性が非常に高く生活しやすい用途地域ともいえます。職住近接の生活が可能で、買物にも困りません。都市計画法上の「工業地域」とは異なり、学校や大学も建てられるので通学も利便性が高いです。
利便性を重視したいのであれば、準工業地域に絞って探してみるのも有効な方法になります。
一方で、取り扱い物によっては工場も建てられる点には要注意です。周辺環境の変化によって騒音などの問題が発生する可能性もあります。