準防火地域
ジュンボウカチイキ
準防火地域とは、都市計画法第9条21号で「市街地における火災の危険を防除するため定める地域」とされている地域です。
※参照:都市計画法
「防火地域」とは、その名のごとく火災の延焼防止や緊急車両の通行をスムーズにすることなどを目的として定められた地域です。そのエリアで火災が起こると大規模な災害につながる可能性が高い駅前の繁華街などは多くが防火地域に指定されており、その周辺を「準防火地域」が囲んでいます。
準防火地域に建設される建築物は、建築基準法 第二条で定められた「耐火建築物」もしくは「準耐火建築物」の基準に適合していなくてはなりません。
建物が耐火建築物として認可されるためには、柱・壁・屋根など「主要構造物」と呼ばれる部分が耐火構造となっていることが必要です。鉄筋コンクリート造の建物などが該当します。また、防火窓や防火ドアなどの設置が必要です。
準耐火建築物は、主要構造物が45〜60分間火災に耐えうる構造とされていなくてはなりません。準耐火建築物は耐火建築物よりも基準が緩やかで、木造の建物でも準耐火建築物の基準に適合させられます。
ビルだけではなく住宅も規制を受けるので、家を建てようとするときは、防火地域に関する確認が必須です。準耐火建築物の家を建てるためには、基準に適合した建材が必要になります。
基準に適合しない建材と比較すると、費用が高くなるので、予算にも影響を及ぼします。一方、耐火構造もしくは準耐火構造の家は火災保険の保険料が安くなるので、高い安全性や安い保険料などがメリットです。
準防火地域と指定されているエリアは、自治体のホームページなどで都市計画を見れば確認できます。また、建築基準法に定められた基準とは別に、自治体も基準を設けている場合があるので、あわせて確認すると安心です。