ジャンク債
ジャンクサイ / junk bond
ジャンク債は、格付けが低いためデフォルト(債務不履行)のリスクが高い債券のことを言います。信用リスクが低い分、利回りは高くなります。
一般的には、BB(ダブルB)以下の格付けの債券を指し、「ハイイールド債」や「高利回り債」、「投機的格付け債」とも呼ばれています。一方、BBB(トリプルB)以上の格付けが高い投資適格債としては、「高格付け債」や「ソブリン債」などがあります。格付機関であるS&P社とムーディーズ社が行う格付けをもとに、分類されています。
通常の債券とは異なり、景気拡大の際は金利の上昇に伴う債券価格の下落を、スプレッド(ベース金利に上乗せされる金利)が打ち消す傾向があり、債券価格は景気の動向と同じ方向に動きやすいと言えます。つまり国債などとの相関性が少なく、株式と同じような動きをすることがあります。
ジャンク債は、世界的には米国が最も市場規模が大きく、ほかには欧州やアジア、南米などのエマージング債でも発行されています。
日本の投資家は、主に投資信託を通じて投資をすることができ、利回りの高さから、債券型の投資信託の中では純資産総額が多く、人気が高い商品です。
日本では格付けの低い債券の発行はほとんどなく、事実上、財務安定性の高い企業しか社債が発行できないのが現状です。