区分所有法
クブンショユウホウ / Act on Building Unit Ownership, etc.
区分所有法とは、分譲マンションなどの一棟の建物を構造上区分して数個の部分で独立した所有権の対象とする建物について、所有者相互の権利関係や管理体制に関することを定めている法律です。正式名称は「建物の区分所有等に関する法律」といいます。法律と聞くと難しい印象があり敬遠しがちですが、マンションを所有するときにとても重要で、暮らしに密着した身近な法律であるため、「マンション法」と呼ばれることもあります。
マンションで生活する場合、戸建住宅とは違う点が多くあり、複数の住人が各区分(各戸)を所有するため、維持管理に関する利害関係が複雑です。このような利害関係を調整するために、エレベーターや共用通路等、マンションの居住者全員で共用するものなどの共有部分の権利や管理体制に関することなどを定めています。
マンションを所有すると管理組合に参加したり、ときには管理組合から理事長になることを求められます。そこでは、マンションで気持ちよく暮らすために、所有者が集まり一定の規約を作成し、規約に反する行為がいれば、その行為をやめてもらうために一定の措置を行う必要があります。また、日常の管理に関することや、老朽化したマンションの修繕についても、区分所有法に則って行われます。
この区分所有法は分譲マンションにのみ適用されるもので、賃貸マンションには適用されません。分譲賃貸の居住者については、管理規約を守る必要はありますが、管理組合には所有者が出席するため、参加することはありません。