個人型確定拠出年金は、「iDeCo（イデコ）」とも呼ばれる、任意で加入ができる年金制度のことです。加入の対象者は、日本に在住している20歳から60歳未満の方なので、企業型確定拠出年金に比べると加入しやすいのが特徴です。

個人型確定拠出年金を始めるためには、金融機関で専用口座を開設することが必要です。その後、自身で拠出額と運用する商品を選択します。

掛金は月々5,000円から拠出することができ、1,000円単位で上乗せすることができますが、加入者の職業により上限金額が定められています。運用する商品は、元本確保型の定期預金のほか、投資信託があります。

金融機関によっては口座管理料がかかり、投資信託を選択した場合には信託報酬等のコストが、掛金から徴収されるしくみです。

税制上の優遇がある点や年金の受け取り方法は、企業型の確定拠出年金と同様です。

拠出時には全額が所得控除の対象となり、運用している間は運用益が非課税です。受け取り時にも大きな控除があります。

「年金」なので、60歳までは原則引き出しできません。60歳以降に「老齢給付金」として年金か一時金で受け取る方法のほか、60歳以前にも重度の障害になってしまったり、亡くなってしまった場合には「障害給付金」や「死亡一時金」として受け取れるケース、一部条件に該当すれば「脱退一時金」として支給される場合もあります。