エンゲル係数
エンゲルケイスウ / Engel's coefficient
「エンゲル係数」は、家計の消費支出(世帯を維持していくために必要な支出)のうち、飲食費に使う割合を表す数値のことです。生活水準が低いとエンゲル係数は高くなり、生活水準が高いとエンゲル係数は低くなると言われています。
1857年ドイツの社会統計学者エルンスト・エンゲルが発表しました。いつの時代、どこの国でも必要となってくる食料をもとに算出されるため、もっともよく知られた経済指標のひとつです。
日本では、総務省が実施している「家計調査」により、エンゲル係数を知ることができます。日本のエンゲル係数(2人以上の世帯)は、戦後60%以上ありましたが、最近は20%台に落ち着いており、経済的な豊かさを知るための指標として用いられることもあります。
年収や年齢などによって、エンゲル係数の傾向が変わり、一般的には、年収が高いとエンゲル係数は低くなります。年齢は、若い人の方が所得が低いためエンゲル係数は高い傾向にあり、70歳以上の人も同様の理由でエンゲル係数も高くなっています。
エンゲル係数は、あくまで平均的な傾向を示すものであり、それぞれの世帯の生活スタイルによって左右されます。最近では、共働き世帯の増加により、外食や惣菜などの利用でエンゲル係数が上昇傾向にあるようです。