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今、若い女性が不動産投資に注目していることをご存じでしょうか?女性も働くことが当たり前となった今、晩婚化や生涯未婚化などで将来が不安という女性たちが、新しい収入の形として不動産投資を始めているのです。今回は、自身もシングルマザーであるライターの木元楓さんに、女性が不動産投資をすることのメリットをご解説いただきました。
わたしが不動産投資を始めたきっかけは10年前。当時57歳だった父がガンで亡くなり、その相続を受けたことが始まりでした。
その時わたしは20代前半。父に家賃収入があることは知っていましたが、不動産投資についての知識などまるでなく、あまり関心もありませんでした。右も左もわからない状態から手探りで不動産物件の管理を始めることになり、正直面倒だなと思ったこともあります。
そこから9年。なんとか、サラリーマン大家さんとして不動産投資を続けていたところ、わたしは妊娠しました。
当時付き合っていた男性と授かり婚をするために、東京から九州に引っ越したのですが……逃げたんです、彼。
両家のあいさつも済んでいたのですが、そこからまさかの音信不通。なんだかんだありましたが、結果わたしはひとりでこどもを産むことを決め、東京に帰ってきました。
この選択をしたことは正解だったと思っているのですが、不動産投資をしていなければ、この道を選んでいたかどうかはわかりません。その時、男性に頼ることが出来なかったわたしは、代わりに不動産投資を頼りにしていたような気がします。
そしてこの不動産投資が、その後も本当にいろんな面でわたしを助けてくれたのです。
不動産投資をしながらサラリーマンとしても働いていたので、出産前後は産休・育休を取得させてもらうことにしました。産休・育休中は期間にもよりますが、今まで働いて頂いていたお給料の5割から6割が給付金として支給されます。
働いていなくても給付金が頂けるのはとてもありがたいのですが、やはり働いていた時に比べると収入が大幅に減ってしまいます。両親そろっていれば、パートナーが補ってくれるとことですが、わたしはシングルマザーなので一馬力。
収入は減ったのに家族が一人増えて出費は増える……純粋に不安でした。
しかし、収入減を補ってくれるパートナーに代わったのが、わたしの場合は不動産投資でした。
不動産投資で得られる家賃収入のおかげで、産休・育休中の収入が少ない期間も、家計を維持することができました。
こどもが生まれるまで、不動産投資で得たお金と自分の給与等は完全に分けており、不動産投資のプラス部分は、将来の修繕費用のために手をつけずに生活していました。
その修繕費用の積立に頼ったことに多少の罪悪感はありましたが、自分の就労収入では足りないので仕方ない。そう割り切り、不労所得として家賃収入があることのありがたみを今まで以上に感じました。
また、育休中にリフォームの相談などで不動産会社との打ち合わせがありましたが、こども同伴でも温かく受け入れていただき助かりました。会社ごとの対応によりますが、幼いこどもを連れた打ち合わせであっても比較的融通が効きやすいと感じました。
サラリーマン大家さんとして不動産投資をすると、税金が抑えられることがあるのはご存じでしょうか?わたしの場合は、節税をすることで、納めすぎた所得税は還付され、住民税は大幅に引き下げられています。
不動産投資をせずに普通に会社員として働いているだけだと、給与の金額に応じて所得税が決まり、給与から税金が源泉徴収されます。
所得税の金額は、配偶者・扶養の有無等によって変動しますが、参考として、独身で介護保険第2号被保険者に該当し、所得控除が基礎控除のみの場合の所得税は、年収300万円の人だと年間約55,000円、年収500万円の人の場合は年間約135,000円を納めることになります。
住民税は所得の金額をベースに決定されますので、所得税と同じ条件で見ると、年収300万円の人は年間約115,000円、年収500万円の人は年間約240,000円を納めることになります。
給与天引きされているとなかなか認識する機会も少ないですが、年額にすると大きいですよね。
先ほどお話しした通り、税金の金額は所得によって決定されますので所得が低ければ税金の納付額は下がります。所得の金額は、収入から「必要経費」を引いて残った額となるので、不動産投資をうまく利用すると、収入は増えるのに所得税・住民税が抑えられる場合があるのです。
給与以外の収入がある場合、年に一度確定申告をして、自分の所得を国に申告します。不動産所得が赤字になった場合、不動産所得と給与所得は合算されるので、不動産所得の赤字の分、全体の所得が下がります。
所得税、住民税は所得に応じて計算されるので、所得が下がることで税金の金額も下がるのです。
不動産所得が赤字になると聞くと、あまりいいことではないように思われますが、実際には減価償却費があるので必ずしも自己資金がマイナスになっているわけではありません。
減価償却費は実際の支出を伴わないのに、経費として収入から差し引くことができるのです。ただ、書面上はマイナスになるので、所得税・住民税の金額が下がります。
もちろん、不動産所得がプラスになれば所得税や住民税は上がりますが、わたしが所有している物件は築年数が20年から30年くらいなので、どうしても修繕費が毎年発生します。その修繕費を申告すると、不動産所得はここ5年は毎年マイナス。しかし、修繕費を払っても手元の現金はプラスになっています。
現金を減らさずに、税金の金額を減らすことができるので、リフォームや修繕は毎年必要性やタイミングを考えながら少しずつ行うようにしています。
また、保育料は住民税をベースにして決定されています。そのため、わたしの場合は、所得税・住民税が抑えられると同時に、保育料も安くなりました。2019年10月から幼児教育無償化とはなりましたが、3歳児クラス以上が対象であったり、預ける施設や所得によって上限がある場合があります。
先述の通り、不動産投資をしていることで、給与収入だけの場合よりも住民税が少ないので、保育料も下げることが出来ました。
3歳児クラス以上になれば無償化となりますが、わたしの場合は未婚出産で1歳児から保育園に入れたかったので保育料がかかります。こどもの年齢や世帯年収、住む地域によって保育料が変わるのですが、月額0円の家庭から7万円以上の家庭まで保育料は大きく差があるので、抑えることが出来たのはとてもありがたかったです。
不動産投資は、収入を増やす働きだけでなく、税金や保育料などの支出を減らしてくれる役割もあるのです。
ところで、男性よりも女性のほうが平均寿命が長いことはご存じでしょうか?
厚労省が公開した平成30年(2018年)簡易生命表によると、日本人の平均寿命は男性が81.25歳、女性が87.32歳で過去最高を更新しています。
先の見えない時代ですが、女性は男性よりも一般的に寿命が長いことから、長生きリスクについても考える必要があると思います。
以前話題になった老後2,000万円問題しかり、将来もらえる予定の年金も期待できないというのが個人的な意見です。女性だから、シングルマザーだからというわけではないかもしれませんが、日々の生活にお金がかかるので老後資金を貯める余裕はない!という家庭はとても多いです。
老後のことを考えると、何かしら投資をしなければと考える人がいると思います。投資の中には、株、FX、外貨預金などさまざまありますが、老後資金を確保する方法としては、不動産投資が適しているとわたしは思います。
不動産投資はほとんどの場合、ローンを組んで物件を購入します。正直、不動産投資をしていても、ローンを組んでいると返済期間中はあまり収入としてプラスにはなりません。人によっては手出しの金額を支払っている場合もあるかと思います。
しかし、現在ローンを支払っている物件も、ローンが払い終われば不労所得として家賃をまるまる取得することが出来ます。働くことが出来なくなってしまっても、家賃収入が不労所得として入ってくるのはとても心強いですよね。
また、ローンを組むときに「団体信用生命保険」に加入した場合、ローンを組んでいる契約者が死亡したり、高度障害者になったりした場合にローンの残債を肩代りしてくれます。
万一、借り入れが残った状態でローンの契約者が亡くなったとしても、保険金で補てんされるので、返済負担がない状態で家賃収入が得られる「不動産」を残すことができるのです。
わたしの場合だと、もし万一のことがあったときでも、残されたこどもにローンは残らず、家賃収入は入ってくるという状態を作ることが出来るのです。もちろんそんなことが起こってほしくはないですが、保険的な役割も果たしてくれるのが不動産投資です。
長生きしたときには、家賃収入が自分の年金がわりとして、万一のことがあった場合には、自分のこどもが生きていくための資金として残すことが出来る不動産投資は、将来の金銭不安のリスク回避として、とても有効な手段だと思います。
わたしはシングルマザーのため、一家の大黒柱になります。
もしも、自分が働けなくなってしまったら就労収入が途絶えてしまう。万一の時に頼る相手がいないことは、日々とても不安に感じています。
しかし、不動産を所有していることで、もし働けなくなっても家賃収入がある。ローン返済中等で、生活できるだけの収入がその時点でなくても、いざというときにその物件を担保にして国や銀行からお金を借りることが出来る。
それも難しい場合は最悪売ってしまえばいい。万一自分が死亡したとしても、こどもに資産を残すことができる。このように考えると、経済的に心の余裕を持つことが出来ます。
これは本当にありがたく思っています。シングルマザーとしてこどもを産みましたが、こどもの世話は本当に一日があっという間に過ぎるほど大変で、なかなか自分の時間を作るのも難しいです。時間もない、頼る人もいない、お金もないとなると、きっとひとりで育てることに不安を覚え精神的に不安定になってしまったと思います。
わたしの場合、心の余裕が保てた要因は不動産投資をしていたことが大きかったと感じています。
わたしの実体験はいかがでしたでしょうか。
不測の事態が起きたときも、不動産投資はいつもわたしの味方をしてくれました。経済的にも精神的にも不動産投資はメリットがたくさんあるので、シングルマザーのわたしにとっては、なくてはならない存在となっています。
シングルマザーになって本当に時間がないと実感しますが、不動産投資に時間をとられることは少ないので、会社員をしながらでも不動産投資は問題なく両立できます。
自分は思いもよらずシングルマザーになったので、こどもが出来る前から不動産投資をしていてよかったと心から思っています。
パートナーに依存したくないという人にも、女性だからこそ考える、結婚、出産、老後のリスクなどの、将来の不安を解消したいという人にも、本当に不動産投資はおすすめです。
ただ、とても頼りになる不動産投資ですが、病気になってから保険に入ることが出来ないのと一緒で、万一のことがあってからでは始めることが難しい投資の一つであると思います。
何が起こるかわからない人生。出産や子育てで働くことが出来なくなってしまう可能性の高い女性こそ、早い段階で不動産投資を検討してみてはいかがでしょうか。
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ライター
木元楓
投資用不動産の売買をしている不動産会社での営業事務経験あり。現在は自身でも投資用不動産を所有し、個人で不動産貸付業に9年従事。