お役立ち・トレンド
コロナ禍でつみたてNISAから投資を始めて、慣れてきたのでほかにも投資をしてみたい——。そんな方も多いのではないでしょうか。次の選択肢として、不動産投資型クラウドファンディングをおすすめする理由について、投資ライターの山下耕太郎さんに解説していただきました。
投資を始めるには、数百万~数千万円といったまとまった資金が必要だと考えている人もいるのではないでしょうか。しかし最近は、数万円からの少額で投資できるサービスが数多く提供されています。
少額投資には、どのようなメリットがあるのでしょうか。
損失が限定される
そもそも、初心者が投資を始める場合には、少額から始めることをオススメします。
たとえ損失が出ても慌てずにすみ、投資経験を積めるからです。
最初からまとまった資金をつぎ込んでしまうと、損失がでた場合に冷静な判断ができなくなってしまいます。まずは少額から投資できる金融商品に投資し、慣れてきたら資金を徐々に増やしていくようにしましょう。
分散投資できる
少額投資をすれば、分散投資をしやすいというメリットがあります。さまざまな資産に分散投資すれば、リスクを抑えながら好安定的なリターンを狙えるからです。
しかし、値動きの異なる複数の資産に分散投資すれば、リスクを分散しながら安定的な収益を目指せるのです。
少額投資をしている人の中には、つみたてNISAを利用している人もいるのではないでしょうか。
つみたてNISAとは、2018年1月から始まった積立投資専用の少額投資非課税制度です。
以前からある一般NISAと同じように、投資から得られた売却益や分配金が非課税になります。
つみたてNISAでは年間40万円までの投資で得られた利益に対し、所得税と住民税がかかりません。また、つみたてNISAで購入できるのは金融庁による一定の基準をクリアした、投資信託とETF(上場投資信託)です。
もちろん金融商品なので元本が保証されているわけではありませんが、積立投資に適さないものや投資初心者に不向きなものは除外されているので、投資初心者でも商品を選びやすくなっています。
それでは、つみたてNISAのメリットについて解説します。
少額から始められる
つみたてNISAは、ネット証券を利用すれば100円から始められます。
おこづかい程度から始められ、複数のファンドに分散投資できるというメリットがあるのです。ムリのない金額で投資を始め、慣れてきたら少しずつ投資金額を増やすようにしましょう。
ドルコスト平均法で平均購入単価を下げることができる
積立投資をすると、ドルコスト平均法の効果が期待できます。ドルコスト平均法とは、投資信託やETFなどの金融商品を、一定額購入し続ける投資手法のことです。
投資信託の基準価額やETFの株価は日々変動しますが、ドルコスト平均法では価額が低いときに多く買い、価額が高いときには少ししか購入しません。
その結果、平均購入単価を下げられるのです。そのため、相場が再び上昇したときに利益がでやすくなり、損をしにくくなるというメリットがあります。
売買タイミングを判断する必要がない
つみたてNISAでは、一括投資できません。
しかし、毎日・毎週・毎月など自分の好きな頻度で積立投資できます。
ただ、選べる頻度は金融機関によって異なるので、自分のタイミングで投資できる金融機関を見つける必要があります。
元本保証ではない
つみたてNISAの運用対象は、金融庁が厳選した投資信託やETFです。
ただし、あくまでも金融商品なので元本が保証されているわけではありません。
預貯金などと異なり、運用しているときや売却時に元本割れする可能性があります。運用しているときや売却時に元本割れする可能性があります。
選べる投資対象が少ない
つみたてNISAで購入できるのは、金融庁が選んだ投資信託とETF。
2020年12月末時点で193本が対象となっています。
投資初心者でも投資先を選びやすいというメリットはありますが、自分が欲しい投資信託があっても購入できない可能性があります。
そして、個別株式や不動産投資信託(REIT)なども買い付けることができません。
また、年間投資上限額が40万円と決まっているので、それ以上の資金を投資したい場合は、自分で別に投資対象を選ぶ必要があります。
つみたてNISAの年間投資上限枠40万円以上投資したい場合、少額から投資できる不動産投資である不動産投資型クラウドファンディングをポートフォリオに加えてみてはいかがでしょうか。
つみたてNISAの投資対象は、主に国内外の株式に連動するインデックスファンドなので、ポートフォリオに不動産を加えることによって、リスクを分散しながら安定的なリターンを目指せるようになるからです。
不動産投資型クラウドファンディングとは、投資家から資金を集め、その資金を利用して不動産の取得などを行い、運営。そこから得られた利益を投資家に配分する投資商品です。
対象不動産の概要も公開されているので、例外もありますが、基本的には管理状態や築年数を確認できます。
実物不動産投資のように入居者管理や修繕といった手間やコストがかからないので、手軽に始められるというメリットがあるのです。
不動産投資型クラウドファンディングのメリットについて解説します。
少額から投資できる
実物不動産投資では、数百万~数千万円の資金が必要になります。自己資金が少なくても不動産投資はできますが、ローンを組む必要があるので借り入れリスクがあるのです。
一方の不動産投資型クラウドファンディングは、数万~数十万円で手軽に不動産投資できます。少額から不動産投資を始めたい初心者には、不動産投資型クラウドファンディングがおすすめです。
運用をプロに任せられ預貯金よりも利回りが高い
不動産投資型クラウドファンディングでは、物件管理や家賃管理、入居者対応などのすべてを事業者に任せられるので、手間や時間がかかりません。
また大手銀行の普通預金は0.001%なので、100万円預けても1年後の利息は10円です。
しかし不動産投資型クラウドファンディングでは、年率3~5%程度のものが多いので、銀行預金よりも高い利回りが期待できるのです。
元本割れの可能性がある
不動産投資型クラウドファンディングは、元本が保証されているわけではありません。
不動産相場が暴落した場合などは、元本割れを起こしてしまう可能性があるのです。
また、事業者が倒産により出資金が返済されない可能性もあります。不動産投資型クラウドファンディングは少額から投資できるので、複数の案件に分散投資し、リスクを軽減させておくことが大切です。
実物不動産投資と比べてレバレッジ効果が低い
レバレッジ効果とは「てこの原理」のことで、小さな資金で大きな収益を狙える効果です。実物不動産投資では、自己資金だけでなく借入金を併用することで、見た目以上の収益を得ることができます。
実物不動産投資では、銀行から住宅ローン融資を受ければ元手を増やせるからです。
一方の不動産投資型クラウドファンディングでは、融資をしてくれる金融機関はありません。
現在の自己資金をコツコツと運用していきたい投資家に向いている仕組みといえるでしょう。
つみたてNISAは、将来にむけてコツコツと資金を貯めていきたい人向けの少額投資非課税制度です。
とくに老後資金などのために10~20年といった長期の運用に適しています。
ただ、年間投資上限枠が40万円と決まってるので、それ以上の資金を運用したい場合は、自分で投資先を見つけなければいけません。
もちろん投資信託を買い増すという選択肢もありますが、リスク分散という意味でも、不動産投資型クラウドファンディングなどつみたてNISAで投資できない運用商品に投資するのもおすすめです。
まずは少額から、不動産投資型クラウドファンディングをポートフォリオに組み合わせてみてはいかがでしょうか。
【投資初心者必見】NISAや積立投資といった、まず知っておくべき情報配信中!
その他の記事はこちらから